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2004.05.21

読書日記 「奇術師」

「奇術師」(クリストファー・プリースト ハヤカワFT文庫)

19世紀末のふたりの奇術師の確執、そして現在。
「あの人」が重要人物として出るから、大喜びする向きもあるかと(笑)

殊能さんが4月後半の日記でお薦めしていたので読んだ(不純な動機だなぁ)

医学都市伝説の方は5/15の記事で、
「今ひとつ」との感想。

理由はなんとなくわかる。
これは、お二人が上げているSFでもミステリでもないから。
恐らく、そのふたつの要素を強く持つ幻想文学、ってあたりが妥当なカテゴリだと思う。
まぁ、というか、ハヤカワFT文庫、な訳だし、世界幻想文学大賞受賞作品、なんだけども。
カテゴリ分けなぞどうでも良いじゃないか、と言われるかも知れないけれども、この作品は多分、SF者が(狭義の)SFを期待して読んでもミステリ者が(同じく、狭義の)ミステリを期待して読んでも、大きく期待を裏切られる(裏切られた事を、またこの裏切られ方を楽しめるかはその人次第)、そんな内容じゃないかと。
いや、まぁ、要は読みようで、確かにSFではあるし、確かにミステリでもあるから、そこがまたややこしいのだけど。

SFもミステリも読まないこたないけど、根は怪奇者(なんか怪人みたいだ)ってわたしから見ると、わりかしすっきりと「この作品はファンタジーだ」という結論になってしまう(怪奇者は幻想との接触多いからね)

んでま、他の人にお薦めかどうかというと…うーん、難しいな、これ。
とりあえず、良かろうが悪かろうが期待を裏切られるのが好きな人にはお薦め(おいおい)
えーと、後、まだるっこしい展開を許容出来る人。
うわ、すごい勢いで駄目出ししてるみたいだよな、これじゃ。
そーゆーつもりじゃないんだけど…うーんうーん、そう、ある程度本を読む人なら少なくとも一読の価値がある…これも駄目出しっぽいよなぁ。
だって、やっぱ、これ、広く無難にお薦め出来る作品、なんてのじゃないのは間違いないもん。

個人的評価、としては、変わった風味の作品であった事よ、と。
珍味としてそこそこに高く買うけど、特に感動とかもしなかったし、恐らくもう一度読む事はないかな。

SF、推理、幻想、怪奇、のよっつのジャンルの相関を一度自分なりにまとめてみたいなぁ、と考えてるんだけど、それはいつの日にか改めて。

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